スズキ目ダトニオイデス科 Datonioides Plucher (ダトニオイデス・プルケール) 英名(シャムタイガーフィッシュ)

 ダトニオ(英名、シャムタイガーフィッシュ)は、タイ、カンボジア、ラオス、ベトナム、の産地が一般的に流通しています。
シャムタイガーと呼ぶべきなのか、ダトニオと呼ぶべきなのか、の違いは英名で呼ぶのか、学名で呼ぶのか違いであり、その個体の産地が関係する事は無いです。以下、ここでは「ダトニオ」と呼ばせて頂きます。
英名となっている「シャムタイガー」とはタイの旧国名がシャム国と言う所から来ているもので、シャムネコと呼ばれるネコもタイの旧国名が由来となっているようです。
タイ国内で採取されたと言われる個体、タイ以外で採集されたと言われる個体ではその希少価値も違い、その結果として憶測?の下様々な事が言われています。
確立された地域変異があるのか? 個体差レベルなのか? 鼻筋から背中にかけての骨格、バンドの入り方、顔の大きさ、体色の違い・・・・・
 または、養殖されているのか? 繁殖例はるのか? などと言った事も様々言われていますが、ここではあくまでも、ダトニオと言う魚の個々の差についてだけ、ふれさせて頂きたいと思います。
以下の写真は過去、当店に入荷した個体です。
ここに挙げるのは極わずかな個体とその写真ですが、その特徴とその個体の持つ雰囲気を見て頂き、見た方が直接、何か感じて頂ければと思っております。










 写真はベトナム産のダトニオです。
非常に体高があり、下の写真でも確認できるように尾筒にはしっかりと「Vバンド」と呼ばれるバンドが入っています。
このサイズだと生後1年半くらいでしょうか。
ショートボディー?と思わせるくらいに体高があり立派です。
18cm位です。





 こちらの個体はタイ、チャオプラヤで採れたものとして入荷したダトニオです。
体長は約8cmです。
 背びれに乗る黒いバンドが大変薄く、20cmを超える頃には背びれのバンドは完全に抜けるものと思われます。





 写真の個体は約48cmです。
過去に、タイ産として入荷した個体です。
大変厚みがあり、咽喉元から腹にかけてふっくらしている事により体高も増しています。
 鼻筋から背にかけての高さ、体高もありますが
下顎から腹にかけての膨らみが出る事によって
より厚みのある個体になっています。 
 写真の個体は約46cmです。
同じく過去に、タイ産として入荷された個体です。
上段の個体とは対象的に大変黄色味が強く、角度、見方によっては
黄金色に輝き、バンドも太く大変美しい個体です。






 写真の個体は約18cmです。
典型的なレンガ色の個体です。
体に対して顔が小さく感じられるのが大変特徴的な個体です。
尾びれの小ささが気になりますが個体差なのか、あるいは幼魚期に一度欠損し再生過程なのかは、詳細不明です。
 また、背びれにかかるバンドも若干残る程度で、完全に落ちるのも
時間の問題だと思います。
この個体は幼魚期から背びれにかかるバンドは薄かったのではないかなと想像できます。
尾筒に掛かるバンドは変形で珍しいです。





 写真の個体は過去にタイ産として入荷した個体です。
大きさは約36cmです。
 下顎から腹にかけての膨らみが足りないかな?と言う
所が少し物足りなさを感じさせる個体ですが、時間をかけてしっかり太らす
事により、迫力のある個体になるのではないかな、と思います。
バンドの黒さが(濃さ)特徴的な個体で、背ビレにかかる黒もやや、この個体のサイズにしては残りすぎかな?と思われます。
4歳です。





 写真の個体はマレーシア経由にてタイ産として入荷した個体です。
レンガ色、並びに体に対して顔が小さく感じられる所が特徴的です。
真ん中のバンドが真っ直ぐに入っており、背ビレに掛かるバンドは確認できません。
また、鼻筋から背ビレにかけて反るようなラインでより体高が高く見えます。 約38cmです。





 写真の個体はタイ、メクロン川産として入荷した個体です。
体長は約10cmです。
鼻筋がスーっと通り、背ビレまでが長く見えます。
体に対して下ヒレが大きく感じられる個体で、尾ビレはそれほど大きく感じられませんでしたが、尾筒が若干長く見えるのが特徴的です。
バンドも黒く濃く、墨染めのバンドと言った感じです。
背ビレにもしっかりバンドが入っており、今後の成長過程が大変楽しみな個体です。20cmを超える頃までに背ビレの黒も落ちてくれると理想的だと思います。
 写真の個体は、上段の個体と同じくタイ、メクロン川産として入荷した個体です。
体長は約8cmです。
上段の個体と比べると若干体高が高く見えますが、入荷直後のエサ食いの違いで、体格の差では無いと思います。
背ビレのバンドの入り方も写真では若干薄く見えますが、肉眼ではしっかり入るように感じられます。
 バンドは見事なまでに、「墨染め」という言葉がピッタリなほど綺麗に入る個体です。





 写真の個体はカンボジア産ですが、タイ便にて入荷した個体です。
体長は5cm位です。
バンド、体色ともに若干色あせて見えますが、水槽内では黄色い体色と共に、黒いクッキリと入るバンドを見せてくれます。
この個体は背ビレに掛かる黒いバンドが大変薄いのが特徴です。
写真では大変判りづらいですが、水槽内だと背ビレに掛かるバンドは、ほぼ確認出来ないです。
体長が小さいため他の個体との体系の比較はし辛いですが体高も有りこれからが楽しみな個体だと思います。
 この個体も上段と同ロットにて、カンボジア産、タイ便で入荷の個体です。
体長は5cmくらいです。
上段の個体と比べると、背ビレに掛かるバンドがハッキリ入るのが特徴です。
この個体は上段の写真の個体と比べても黒くハッキリとしたバンドで、写真では確認し辛いですが、尾筒に入るバンドもV型に入ります。
目玉がギョロットし、飛び出そうな感じが大変かわいいです。


 ここでは体格とバンドの入り方を基準にその個体、個体を比較してみました。
バンドの入り方や色などがその個体、個体の優劣を付けるものではありません。